みなさんはアークトチスという花をご存知ですか?別名を羽衣菊といい、春から初夏にかけて咲く菊の仲間です。日中に花が咲き、夜になると閉じてしまう可憐な花姿が魅力のアークトチスの花言葉や名前の由来などを紹介していきます。
アークトチスとはどんな花?
アークトチスは見た目はガーベラに似ている花で、多年草です。分類上は多年草なのですが、高温多湿に弱く、夏を越すのが難しい為、一年草に分類されることもあります。花を咲かせる時期が長いので園芸用に好まれています。
晴れた日や明るいときは花が開き、夜間や雨の日など暗いときには花が閉じます。アークトチスの花の色は、オレンジ色や黄、赤、白のほか薄いブルーなどさまざまな花色があります。特に白いアークトチスはグランディスという名前が付けられており、一番よく出回わっています。
このグランディスは日本にはじめて入ってきたアークトチスで、昭和の初期に渡来したと言われています。
学名 | Arctotis |
科・属名 | キク科/ ハゴロモギク属 |
英名 | Arctotis |
原産地 | 南アフリカ |
開花期 | 4月~7月 |
花の色 | 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、青 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
種まき時期 | 9月~10月 |
草丈 | 25~70㎝ |
別名 | 羽衣菊 |
アークトチスの名前の由来
アークトチスはギリシア語で「クマの耳」と言う意味があり、タネに生えている毛が熊の耳に似ていることからこの名前が付けられました。
一年草と多年草の違い
一年草とは
一年草とは種を蒔いたその年のうちに芽が出て花が咲き、種をつけて枯れる植物で「一年性植物」とも呼ばれています。種をつけて枯れた後は花を咲かせることはありませんが、次の年は残された種から新しい株が育ちます。一年草で代表的な花では向日葵などがあります。
多年草とは
一年草ではないものが多年草と言われています。多年草とは同じ株から何年も枯れずに続けて花を咲かせる植物のことを指します。多年草は冬でも基本的には葉が枯れずに残ります。
アークトチスの花言葉
アークトチスの花言葉は「若き日の思い出」です。
アークトチスの種類
アークトチス・グランディス
南アフリカ、ナミビアに分布するアークトチスで、日本では一番ポピュラーな品種です。分布域は南アフリカ中央部のフリーステイト州からカルー盆地を通りナミビアまで広がっており、砂丘や岩の多い土壌に自生しています。
日本には昭和初期に渡来し、アークトチスとして最初に入ってきた品種と言われています。
花径は6㎝前後で、白く細い舌状花とブルーの筒状花のコントラストがシックで美しい花です。草丈50~70㎝程度に成長します。
じつはアークトチス・グランディスという名前は間違った学名が付けらたことによって広まった名前で、正しい学名はアークトチス・ヴェヌスタ(Arctotis venusta)といいます。本種はヨーロッパの植物園で100年以上に渡って栽培されており、植物学者の混乱から当初間違った学名を付けられていました。
アークトチス・アカウリス
南アフリカに分布するアークトチスで、草丈30㎝程度の矮性種です。基本種の花色はオレンジ、黄色、ピンクで、数多くの花色の園芸品種が流通しています。
グランディス種は品種名で流通することが多いですが、アカウリス種はアークトチスとしか記載されていない場合が多くあります。また、ベニジューム属との交雑種もあり、品種名の記載がない場合、グランディス種以外の特定は困難です。
交配親の分からない園芸品種も多く、それらは 雑種という意味ですの アークトチス・ヒブリダと呼ばれています。